2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧
然したる構想もなく、行き当たりばったりで進めてきた本ブログではありますが、振り返ってみますと、文化を通して、人間集団について考えて来たような気がします。記号論を含め、未だ決着しない問題は多くありますが、何となく一区切りということで、今回は…
前回の原稿で、記号論に関する検討には一区切りつけるつもりだったのですが、そうもいかないような気がしてきました。記号論の前身である言語学まで含めますと、その歴史は古代ギリシャにまで遡るようです。またソシュールの後には、チャールズ・パース(183…
前2回の原稿(~基礎知識)では、極力私の意見は抑えて、一般に言われていることを忠実に記載したつもりです。しかし、どうもこれでは良く分からない。そこで今回は、私なりの記号についての考え方を記載させていただきます。 まず、ソシュールの理論の基礎…
前回の原稿で述べましたラングについて、ソシュールは、次のように述べています。 ラングは「言語能力の社会的所産であると同時に, 個々人におけるこのような能力の行使を可能にするために社会集団によって採用された, 不可欠な慣例の総体でもある」。(文献…
言葉も記号の一種なので、記号論(記号学)は、言語学を含めた学術分野の一つだと言えます。しかしこれが相当、難解なんです。その理由は、この学問が相当長い歴史を持っているにも関わらず未だに完成されていない、という点にあるように思われます。記号論…
少し話が遡りますが、どうも現代人の関心事は、“記号”にあるような気がしてなりません。また、現代という時代を読み解くために、私は便宜上、“中間文化”という概念を提示させていただきました。これは、精神文化と物質文化の中間に位置するという意味で申し…
昨日、バスに揺られながら、いつもの本屋に向かっていました。窓の外には、夕暮れ時の街並みが見えています。ラーメン屋の看板がある。自動車ディーラーのネオンが光っている。道路標識が見える。ああ、なんということでしょう。この世は、記号に充ちている!…
前回の原稿で、文化には精神文化、物質文化、そしてその中間に位置する中間文化があるのではないか、と述べました。(「中間文化」というのは、私がそう言っているだけで、学術用語ではありません。)このように考えますと、私たちは朝起きてから、夜、眠る…
10月末は、ハロウィンということで、渋谷などは大変な人出だったようです。これは文化の類型からすれば、「6. 祭祀」に該当すると思います。ハロウィンの起源は、古代ケルト人が始めたそうです。ケルト人と言えば、紀元前から存在していた民族なので、当初は…