文化認識論

(世界を記述する。Since July 2016)

2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

No. 87 共同体と個人(その4)

近代思想の時代というのは、正に“思想”の時代だったと思います。例えば日本国憲法には平和主義、個人主義、自由主義などが定められています。人々はロジックで物事を考え、その行動を規律するための法律が整備された。日本も法治国家になり、国会では与党と…

No. 86 共同体と個人(その3)

宗教国家としてのメンタリティに劇的な変化を及ぼしたのは、第二次世界大戦だったと思います。ヨーロッパでは、ナチスドイツが無数のユダヤ人を虐殺した。そして、広島と長崎に原子力爆弾が投下された訳です。この2つの出来事は、人類に衝撃を与えたに違いあ…

No. 85 共同体と個人(その2)

宗教国家が生まれる直前の日本では、豪族による武力支配と、シャーマニズムに基づく精神世界があったようです。そこで、聖徳太子(574~622)が登場します。聖徳太子に関しましては、どこからどこまでが彼の功績だったのか判然としないようですが、ここでは…

No. 84 共同体と個人(その1)

このブログのNo. 82 ~ No. 83におきまして、“プレモダンのメンタリティ”というタイトルで原稿を掲載致しました。実は、これをシリーズ化して、モダン、ポストモダンへ続けようと思っていたのですが、どうもうまく行きません。一つには、時代区分は4つにすべ…

No. 83 プレモダンのメンタリティ(その2)

No. 83 <プレモダンのメンタリティ(その2)> プレモダンについては、やはり、2つの時代区分に分けて考えた方が良いかも知れません。 ・無文字社会の時代・宗教国家の時代 双方の時代には、共通点もあります。人々の個性や自由は、尊重されなかった。しか…

No. 82 プレモダンのメンタリティ

人間の心のあり様、これはメンタリティと言っていいと思うのですが、これを3つの時代区分で考えるというアイディアは、河合俊雄氏の文献にヒントを得たものです。これが、なかなか興味深い。 <3つの時代区分>プレモダン・・・・前近代モダン・・・・・・近…