文化認識論

(世界を記述する。Since July 2016)

2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ガボンの木彫り人形

ゴーギャンに影響を与えたと言われているペルーの古代陶器。石ころやブロンズ像。そんなものに興味を持ち始めた私は、何とか、触れることのできる物を手元に置いておきたい。そう切に願うようになったのでした。 すると、毎日のようにクルマで走っている道す…

No. 219 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その3)

思うに法律学というのは、過去の事実を見ている。例えば、殺人という事実が発生する。そんなことをしてはいけないということで、法律が作られ、殺人罪が規定される。かつて、そんな罪人はみんな死刑にしてしまえ、という考え方もあったのでしょうが、殺人事…

No. 218 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その2)

人々の興味の対象は、過去の経験から、現在の事実へと移行している。このことは何を意味しているのか。一つには、科学技術が発達し、現在の事実を知ることができるようになった、ということがある。江戸時代には瓦版というのがあったそうですが、印刷技術が…

No. 217 第11章: 現在事実、記号、そして情報(その1)

文化領域論につきましては、当初から目次を公表し、第10章までは目次通りに掲載してまいりました。しかし、目次を作成してからそれなりの時間が経過し、私の心変わりも生じております。悩ましい所ではありますが、当初の目次通りに進めるより、少しでも充実…

No. 216 第10章: 文化総論(その2)

3.言葉と手 以前、記号系、競争系、身体系の3領域は、人間以外の動物にも共通するものだ、と述べました。すなわち、動物も記号を通じて外界を認識し、マウンティングを行い帰属集団の中で序列闘争を繰り広げ(競争系)、互いに毛繕いをするなどして親和的…

No. 215 第10章: 文化総論(その1)

1.経済の起源 本稿の第6章で“物質系”について述べましたが、その中の“機能”という項目が、やがて経済を生む。そして、“呪術”という項目が、科学につながっていく。そういう関係にあるのだろうと思うのです。項目を並べてみましょう。 <物質系>1. 機能…

ピカソの壺

あまりの暑さに、私は、心身ともに干からびてしまいました。皆様はそのようなことがないよう、どうかお気を付けください。 さて、石ころの魅力に取りつかれてしまった私ではありますが、一体、どこへ行けば拾えるのか、皆目見当がつきません。工事の資材置き…

古池や

暑中お見舞い申し上げます。 さて、今回は非公式原稿ということで、日常生活における所感を少々。 先日、バスに乗っていましたら、向かいの席に赤ん坊を抱っこした、若い母親が座っておられました。抱っこ紐というのでしょうか、母親と赤ん坊の体は、しっか…

No. 215 第9章: 心的領域論(その8)

(第9章は、前回の原稿で終了する予定でしたが、書き漏らしている事項がありましたので、本稿を追加することに致しました。それにしても、暑いですね!) 7.好奇心の射程 5つの心的な領域があって、各領域の間には壁がある。その壁をダイナミックに越え…