文化認識論

(世界を記述する。Since July 2016)

2019-01-01から1年間の記事一覧

祝 太郎党首の誕生!

“れいわ新選組”を応援してこられた皆様、いかがお過ごしでしょうか? 選挙の終盤にかけて、「れいわ祭り2」が新橋で開催され、翌日「新宿センキョ」があり、現場におられた方々はもちろん、ネット中継でご覧になった方々も、随分と盛り上がったのではないで…

”れいわ”の雑談

起承転結に至らない、もう少し些末な事柄を書きたくなることもあります。という訳で、今回は、雑談にお付き合いいただきたく、宜しくお願い致します。 *太郎さんの大宮街頭演説会 行って来ました。デジカメの充電はバッチリだったのですが、充電を完了した…

"れいわ新選組"とロックの所有権

今日は、朝から落ち着かないのです。 その話の前に、前回の原稿「安冨さんの馬選挙」と題したものですが、この原稿をアップした7月11日、期せずして安冨さんご本人も原稿を公表されていました。 やすとみ歩はなぜ馬で選挙をするのか?http://anmintei.blog.f…

"れいわ新選組" 安冨さんの馬選挙

このまま40年たったら皆さんは生きていけなくなる、と前川喜平さんが呟き、消費税を廃止しなければロスジェネ世代が死ぬ、と山本太郎さんは言っています。私もそう思います。私たちが生きている現在の社会は、間違っている。間違いだらけだと思います。では…

反序列主義としての”れいわ新選組”

<候補者一覧> 山本太郎・・・参議院議員はすいけ徹・・・・(元)東電社員やすとみ歩・・・・女性装の東大教授木村英子・・・全国公的介護保障要求者組合・書記長 (他)/特定枠2三井よしふみ・・・(元)コンビニオーナー野原ヨシマサ・・・沖縄創価学会…

"れいわ新選組"に内在する古代のメンタリティ

きっと、狩猟・採集を生業としていた古代人は、現代人よりも幸せだったに違いありません。彼らは、食料となる動植物を追い求めて、移動を繰り返していました。守るべき資産など、ほとんどなかったのです。新たに発見した植物は、まず、食べてみる。山があれ…

反グローバリズム!

前回の記事を掲載してから、わずか数日しかたっていませんが、選挙前ということもあって、世の中では様々な変化がありました。本日、6月26日をもって国会は閉幕し、参院選の日程も決まったようです。 公示・・・・7月4日投開票・・・7月21日 衆院の解散がな…

太郎さんの仁義なき戦い

一昨日(6月19日)、新宿西口で開催された山本太郎さんの街頭演説会、凄い人出だったようです。そして、またまた、太郎節が炸裂したんです。その部分だけをピックアップした動画もあります。私は勝手に、文字起こしをしてみました。 「経団連の中心にいるよ…

今、この国で起きていること

先月、駅前にあった「串揚げ屋」が閉店してしまいました。とても美味しかったのと、いつ行っても満席ということはなかったので、私はしばしば通って、時には昼間からビールを飲んでいたのです。そういうお客は少ないということもあって、店員さんも私の顔は…

人が進化系の文化に参加するまで

藤井聡氏は、アメリカでMMTを提唱したステファニー・ケルトン教授を招聘し、7月16日に東京で国際シンポジウムを開催するそうです。なかなか、やりますね。詳細は、「令和ピボットニュース」というサイトにて。 マンガの「私立Z学園の憂鬱」が、刊行されるそ…

二重構造

前回、「開放系の中間集団」というタイトルで記事を書きましたが、この問題がどうも気になります。ここら辺に閉塞感漂う現代社会の打開策があるのではないか。 中高年のケースを含めて、現在、“ひきこもり”の問題が再度、クローズアップされていますが、これ…

開放系の中間集団

驚くべきニュースがありました。5月31日に時事通信社が配信した記事です。「消費増税の着実実施を=連合が自民に要請」というものです。記事によれば、同日、連合の相原事務局長が、自民党の岸田政調会長に対し、今年10月に予定されている消費税増税の着実な…

”れいわ”の時代の国家主義

昨日は、山本太郎事務所が主催する「財務省の前で愛を叫ぶ(肉球)」という集会があり、YouTubeで拝見致しました。最初は手作り感満載で、どうなることかと思ったのですが、次々に登壇される参加者の方々のスピーチは、とても興味深いものでした。老若男女、…

自民党の憲法改正案

ここの所、ブログの更新が滞っております。日常生活における些事に翻弄されているのがその主因ではありますが、少し考えをまとめるのに時間を要しているのも事実です。憲法とは、やはり複雑なものだと改めて感じております。 そこで、今回は比較的簡単なトピ…

No. 252 憲法の声(その19) 宗教と憲法

ホッブズは、人間の能力には大差がないから、人は皆平等だと考えました。しかし、そうでしょうか。本当は、能力に差があったとしても、人は平等なのではないか。 最近問題となっている人権侵害の事例というのは、その根源に“平等”という意識の欠如があるので…

No. 251 憲法の声(その18) 神なき時代の平等主義

“憲法の声”と称して連載しております本稿ですが、ちょっと困ったことになりました。例えば推理小説であれば、真犯人は最後に分かる。これが途中で分かってしまうと、読者の興味は消失します。本稿にも同じような事情があって、日本国憲法に込められた理念や…

No. 250 憲法の声(その17) 憲法原理の出発点

憲法の教科書を読みますと、日本国憲法には次の3大原理があると記されています。 1. 基本的人権の尊重2. 国民主権3. 平和主義 また、自由、平等、平和の3要素を挙げる例も見かけます。民主主義は国民主権と同義だとしても、立憲主義には人権保障と権力…

No. 249 憲法の声(その16) ロックの観念論

ジョン・ロックは、私たちが日常的に見たり認識したりしている物、すなわち経験的対象のことを観念であると定義づけました。そして、この経験的対象を分解していくと微小な粒子やその集合体から成り立つ“物そのもの”が存在すると考えたのです。 心 - 観念/…

No. 248 憲法の声(その15) ロックの経験論

ブログの更新、諸般の事情により、大分間が空いてしまいました。申し訳ありません。 さて、少し論点を整理しましょう。ルターとカルヴァンは、概ね、宗教論に終始していました。しかし、ホッブズから突然、複雑になる。これには、次のような事情があったよう…

No. 247 憲法の声(その14) 類似性と差異

民俗学の折口信夫氏は、人間の認識能力について、咄嗟に類似点を直観する「類化性能」と、反対に差異を認識する「別化性能」の2つがあり、古代人は類化性能によって世界を認識し、現代人は別化性能によって認識すると考えた。 古代人・・・類化性能・・・類…

No. 246 憲法の声(その13) それでも真理は存在する。

本を読んでおりましても、なかなか、すぐには分からない。しかし、いろいろ当たっておりますと、ストンと腑に落ちることがあります。 文献14によりますと、ヘーゲルは次のように考えていた。 “矛盾の発端は、「自由」でありたいという各人の欲望の本性にある…

No. 245 憲法の声(その12) 理性主義、ロックからポストモダンまで

前回に引き続き、理性主義について考えてみます。 ジョン・ロックは、次のように考えた。まず、全知全能の神がいて、神は人間だけに理性を与えた。そして、神は啓示によって人間に真理を告げる。しかし、啓示については、人間が理性によって解釈すべきである…

No. 244 憲法の声(その11) ロックの理性主義、そして立憲・民主主義の起源

イギリスは、何かとややこしい国です。英語圏では、UK(United Kingdom)と呼ばれ、日本語ではイギリスと言われる。イギリス本島の西側にアイルランド島というのがありますが、その北部はイギリス領北アイルランドで、南部がアイルランド共和国になっている…

No. 243 憲法の声(その10) ピューリタン革命

前回の原稿で、物語的思考については、認識の及ぶ範囲が狭く、それでは追いつかない程ヨーロッパ人の視野が広がったため、論理的思考方法が生まれたのではないか、ということを述べました。しかし、一方、現代人である我々は、心を癒すために物語的思考、閉…

No. 242 憲法の声(その9) ホッブズのコモン・ウェルス論

領土をめぐる紛争、カトリックとプロテスタントの戦い、魔女狩り、拷問、そして奴隷制などに揺れ動くアナーキーな社会情勢の中で、ホッブズはそれでも人々には、生きる権利があると考えた。そして、人々が生き延びるためには、人々自身が武器を捨てる必要が…

No. 241 憲法の声(その8) ホッブズの平和主義

ホッブズの思考は止まらない。前回の原稿に書いた通り、まずホッブズは、人間の体力、知力に大差はなく、人間は平等だと考えた。そして、平等だから、戦争が起こると主張する。仮にAさんが畑を耕し、農作物を収穫していたとする。しかし、人間の体力、知力に…

No. 240 憲法の声(その7) ホッブズの平等論

忘れないうちに書いておきます。歴史主義的文化人類学で分かるのは、宗教までの文化でした。これは幾度となく、このブログに書いてきたことです。そして今、私が辿ろうとしている憲法の歴史というのは、宗教以後のことです。すると、両者を足すと、人間の歴…

No. 239 憲法の声(その6) 衝撃のホッブズ

ルターやカルヴァンについて検討したことは、決して無駄ではなかったようです。当時の時代環境について知ることができたし、加えてこれから述べるホッブズの偉大さを噛みしめることができると思うからです。そして私は、このブログでホッブズについてご紹介…

No. 238 憲法の声(その5) カオスとしての宗教戦争

前回の原稿で、権力には3種類あると書きました。その呼称なんですが、最後に“権力”という言葉を加えた方が分かり易いのではないかと思い直しました。変更させていただきます。 規範制定力 → 規範制定権力軍事力 → 軍事的権力経済力 → 経済的権力 神聖ローマ…

No. 237 憲法の声(その4) 神聖ローマ帝国における権力の構造

注文していたカルヴァンに関する本(文献9)を読んでおりましたら、面白い記述がありました。 ルターが火を付けた宗教戦争は、ヨーロッパ各地に飛び火して行く。しかし、当時は現代に比べると国家という枠組みが明確ではなかった。そこで、カトリック勢力と…