2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧
三島は繰り返し文武両道を主張していたが、これがなかなか難しい。例えば、本文献(文化防衛論)には、次のような記述がある。 - 私が文武両道と申しております意味は、そのような優雅な文学が一方にある、一方には武士道があるというのが日本文化の一番本…
三島の思考対象は、広範に及んでいる。むしろ人間世界の全体に及んでいると言っても過言ではない。三島は、あたかも雑食の恐竜のように、世界のありとあらゆる事象を丸呑みしたのではないか。例えば、決起の日にあのバルコニーからばら撒かれた檄文は、ソク…
三島のこととなると、私は、ほとんどまともな評価というものを読んだり聞いたりしたことがない。例えば、野坂昭如は「赫奕たる逆光」(文献7)という本の中で、次のようなエピソードを紹介している。 野坂は、三島の推薦を受け「エロ事師たち」という作品で…
三島の複雑で難解な思想を、どう言い表せば良いのか。三島自身、何とか多くの日本人に分かってもらおうと努力した訳で、その一例が「文化防衛論」なのだと思う。三島のそのような努力にも関わらず、彼の思想が人々に理解されたとは言い難い。三島はそのこと…
敗戦後、最初に迎えた元旦、詔書が発布された。いわゆる天皇の人間宣言である。戦前、天皇は現人神と呼ばれていた訳だが、これが否定され、天皇も人間であることが宣言されたのである。戦後生まれの私などからすれば、当然のことと思う訳だが、これに三島は…