魂の証明
読み返してみると、本稿もまた散漫であり、分かりにくいものとなってしまった。しかし、もう年末だし、ここで一区切りを付けたいと思う。但し、私には満足感というか、安堵感もある。 このブログを始めて、ほぼ10年がたつ。スマホでご覧いただいている方々に…
この世界には、人間が関与しない自然がある。また、人間が関与しているものもある。こちらの方は、文明と呼ぶことにしよう。 世界 = 自然 + 文明 では、ソクラテスが登場する前の文明はどうなっていたのか。そこには、文化があった。換言すれば、文化しか…
紀元前399年、アテナイの法廷。被告人ソクラテスは、数百人の陪審員を前に、地声を張り上げて演説を行った。多分、何らかの自己弁護を行うだろうと思っていた陪審員たちに向けて、ソクラテスは説教じみた話を始めた。陪審員たちが憤慨したであろうことは、想…
最近の私の読書の傾向としては、ソクラテスからプラトンへ行き、ストア派に行き着いたのである。その次となると、キリスト教になる訳だ。この時代に焦点を当てたのはフーコーで、その著作は「性の歴史」という4分冊の大作である。私は既に最初の3冊は読ん…
古代ギリシャについて調べていると、文明の起源のようなものが見えてくる。簡単にその経緯を記してみたい。 最も古い文明の足跡は、輪廻転生という世界観と神話にあるようだ。これらは宗教が生まれる遥か以前から存在していた。 例えば、爺さんが死んだとす…
三島由紀夫の小説、「英霊の声」を読みながら、私の背筋はゾクゾクと寒くなった。話は、語り手が木村先生の主催する帰神(かむがかり)の会に出席するところから始まる。ここで行われる方式は、一般の神がかりとは異なり、他感法と呼ばれるもので、石笛(い…
哲学の世界では、人間が目指すべき究極のものを真善美であると考えてきた。それはプラトンから始まり、約2000年後のカント以降まで続いている。人間には目指すべきものがある。しかもそれは、究極の何かなのだ。そう考えたのは、三島由紀夫も同じだろう。但…
前回の原稿で、私は、輪廻転生について東洋では仏陀が、西洋ではプラトンがこれを説き、両者の間に伝播はなかった。「不思議なこともあるものだ」と述べたが、どうやらこの理解は誤りだったらしい。訂正すると共に、お詫び申し上げます。 西洋の方を先に述べ…
そもそも、哲学なんてものに興味を持っている人は、どれ位いるだろう。100人に1人もいないのではないか。哲学は金にならないし、そもそも哲学の勉強などしなくとも、日常生活は一向に困らないのである。むしろ、友人に哲学の話などしようものなら、嫌われる…
「ソクラテスの弁明」は以前、読んでいたが、本稿を書き始めてから「パイドン」、「饗宴」、「ゴルギアス」、「国家」と読み進めてきた。いずれもプラトンの作品である。これらの作品から、プラトンの思想の内実が浮かび上がってくる訳だが、そこに私は奇妙…
私との哲学談義に付き合ってくれそうな人間は、見当たらない。そこで最近は、AIに論争を持ち掛けることにしている。但し、私は誇り高き埼玉県民の代表として、絶対にAIになど騙されないぞ、という心意気を持っている。なお、私が利用しているAIは、Windows 1…
誰しも幸せになりたいと願っている訳だが、ある見方をすれば、その為には2つの条件がある。1つには、自分自身が満たされていること。それは、健康であったり、人間関係だったり、金銭的なことだったりする。それらが充実していれば、一応、その人は幸福だ…
50年ほど前、私は19才だった。その頃だったのだ、「この世の真実」という言葉を聞いたのは。誰から聞いたのかはもう忘れてしまったし、ましてや誰の言葉なのか、私には知る由もない。しかし、当時の私はこの言葉に魅了されたし、未だに時折、この言葉を思い…
プラトンの著作「饗宴」は、第一級の哲学書でありながら、優れた文学作品でもある。その仕掛けは興味をそそるし、読み終えた後には深い余韻が残る。この作品を読むと哲学と文学の起源が同一だったと思いたくもなる。 古代ギリシャにおいては、男たちが集まっ…
身体というのは、とても難儀なものだ。こんなものがあるから、人間は不便で仕方がないのである。時間が経てば腹が減るし、眠たくもなる。怪我や病気をすれば、痛くて仕方がない。いっそ、こんなものとは離れて、私という生命体を維持することはできないだろ…
最近、無力感に襲われている人が少なくないのではないか。私も、その1人である。イスラエル軍が、ガザ地区に地上侵攻したらしい。このようなニュースに接する度、私は自分が無力であることを思い知らされる。また、最新のニュースによれば、ウクライナ軍が東…