れいわ新選組の総会が開かれ、太郎さんの東京都知事選への立候補が取り沙汰されると、ツイッターを中心として、様々な意見が飛び交いました。驚いたことに、れいわ新選組のコアな支持者たちからも少なからず批判の声が挙がりました。そして、昨日、太郎さんは記者会見を開いて、正式に出馬を表明したのですが、今度は大手のメディアが太郎さんを叩きまくる。これはいけない。私もコロナ疲れなどと言っている場合ではない。この弱小ブログで私が何を書こうと、太郎さんへの支持票が増えるとは思えませんが、黙っている訳にもいかないような気がして、本稿を書く気になったのです。
現在、政治的な情報発信は、ツイッターが中心的な役割を果たしています。ツイッターだと、メディアが提供する記事などを添付して、そこに数行のコメントを記載することができます。これはとても便利な機能だと思う訳ですが、他方、ツイッターには文字数制限がある。140字だったでしょうか。その中で、ロジックを語ることは、とても困難だと思う訳です。
例えば、太郎さんへの批判として、次のようなものがあります。
「私は埼玉県に住んでいて、太郎さんが総理大臣を目指すというから、れいわ新選組に寄付をしたのだ。それが知事選に出るというのでは、約束が違う。寄付金を返せ!」
結構な知識人かと思われる人までもが、上記のような発信をしている訳です。そして、「いいねボタン」を押す人も少なくない。気持ちは分からないでもありませんが、論理というのはそんなに簡単なものではない。
例えば上記の批判コメントに対して、私はこう考えています。まず、太郎さんが都知事選に出なかったとしても、都知事の任期である4年以内に総理大臣になれる可能性は、限りなくゼロに近い。何しろ、れいわ新選組が擁する国会議員は2人しかいないし、政党支持率だって1%程度で推移している。そのような現状に鑑みれば、仮に都知事になったとしても、4年後に国政を目指せばいいじゃないか、と思う訳です。現在、太郎さんは45才。4年たっても49才。まだまだ、十分に若い。そもそも太郎さんは、都知事選に出るからと言って、総理の座を諦めるとは一言も言っていません。
また、実名を出して恐縮ですが、田中龍作さんというジャーナリストがおられます。この方、私はりっぱなジャーナリストだと尊敬しており、同氏のツイッターは「お気に入り」に登録して、しょっちゅう拝見しているのです。そして、明らかに同氏はれいわ新選組を支持してこられた。ところが、今回の件では太郎さんを批判する側に回ったのでした。理由は次の通り。
「今回の知事選には、既に宇都宮健児氏が立候補している。山本太郎氏が出馬すると、左派の票が割れて、結果、小池百合子氏を利することになる。従って、山本氏は宇都宮氏の支持に回るべきだ」
こういう意見は、とても多いようです。仮に、宇都宮氏の政策と太郎さんの政策が同じであれば、田中龍作さんのご意見は、ごもっともということになります。宇都宮氏は過去に「野党共闘」という大義名分の下に立候補を取り下げた経緯がある。また、ご高齢であることから、宇都宮氏にとっての都知事選への挑戦は、今回が最後になる可能性がある。加えて、宇都宮氏は弱者の味方で、緑のたぬきとは対極にある。若い太郎さんは、ここは譲るべきだ。そういう男気のようなメンタリティが田中龍作さんの主張を支えていたように思います。しかし、その前提は違うと思います。太郎さんの政策は、他の誰とも違う。
龍作さん、昨日の太郎さんの出馬会見にも出席されていました。そこで、ここは宇都宮氏に譲るべきではないか、という意見を太郎さんにぶつけていました。しかし、その時点では龍作さんご本人も、どうやら太郎さんの政策の独自性に気づいていたように思われます。質問の最後に龍作さん、「厳しいことばかりを言ってすいませんでした」と太郎さんに謝罪したのでした。太郎さんは笑いながら「いやいや、仕事じゃないですか。気にしないでくださいよ」と言っていました。
その後、龍作さんのツイッターを見ておりますと、太郎さんの出馬を支持するツイートばかりをリツイートしているように見受けられます。
太郎さんが掲げる政策の特徴は、地方債を発行して15兆円という財源を確保するという点にあります。もちろん、そんなことを言っている候補者は、他に誰もいない訳です。
そう言えば、ヤメ検弁護士の郷原信郎氏は、維新が推薦する候補者を支持するという動画を挙げていましたが、昨日の太郎さんの出馬会見を見て感動したようで、今日になって新たな動画をアップされていました。
郷原信郎の日本の権力を斬る
https://www.youtube.com/watch?v=p4BCpKF9NyM
このように太郎さんの知事選出馬は、ベテランジャーナリストから社会派弁護士まで、俄かには理解しづらいものだと思います。私は、支持していますが。
続く