文化認識論

(世界を記述する。Since July 2016)

見え始めた米国の孤立化(その1)

 

最近の選挙における投票行動だとか、世論調査の結果を見ていると、日本人のメンタリティーの中心には、恐怖とヒューマニズムがあるように思えてくる。まず、世界情勢としてはウクライナ戦争があり、イスラエルのガザ虐殺がある。これは恐怖だ。そこで日本人は何とか、米国に守ってもらいたいと思ったに違いない。すると高市総理が来日したトランプに連れられて米軍の空母を訪れる。そして、トランプの横に立ち、笑みを浮かべながらピョンピョンと飛び跳ねて見せたのである。日本人の多くは、高市総理であればトランプとうまくやってくれるだろうと思ったに違いない。その直後に行われた衆院選で、自民党は圧勝した。

 

そして、イラン戦争が始まった。米軍のミスにより、イランの女子小学生165人が殺害された。これは、可哀そうでならない。新聞の世論調査でイスラエルと米軍によるイラン攻撃を支持するかという設問があったが、8割以上の日本人が「支持しない」と答えた。私はこの結果を見て、日本人の心の中には、正常なヒューマニズムが残っているのだと思い、安堵したのである。

 

恐怖とヒューマニズム。言ってみれば、日本人とは素朴な人々なのかも知れない。

 

次に、米国のミサイル不足について。最近、米国の迎撃ミサイル不足が話題になっている。当初、私は、イスラエルのアイアンドームに使用するミサイルが不足しているのだと思っていたのだが、AIとの会話を繰り返すと、もっと根本的な問題のあることが分かった。すなわち、米国では長年に渡って製造業が軽視されてきたのである。製造業は利益率が低い。もっと儲かるのは金融やITである。そちらの方に注力した結果、米国における製造業が衰退し、ミサイル等の生産能力も落ちたというのである。実際、日本が米国に迎撃ミサイル(パトリオット)を売却するという話があるし、韓国に設置されていた迎撃ミサイル(サード)をイスラエルに移設するという話もある。日本が武器輸出に関する法制度を変更したのも、米国の製造能力低下に起因している。AIによれば、ロシアは米国のミサイル在庫が枯渇するのを待って、ウクライナ戦争を引き延ばしているという説まである。これはもう、世界に誇る米軍の衰退ではないか?

 

米軍におけるミサイル等の在庫不足が本当であれば、当然、米国はイラン戦争の早期終結を望む。一方、イスラエルはイランを徹底的に叩くことを希望している。そして、イランは、国と民族の存亡を賭けて、徹底抗戦する構えである。すると、この戦争は長期化することになる。長期化すれば、それは米国の財政にも悪影響を及ぼす。米国は貿易赤字、財政収支の赤字、経常収支の赤字に苦しんでおり、米国内には約30万人のホームレスがいるとも言われている。但し、戦争が長期化した場合の米国やトランプが抱える最大のリスクは、イスラエルの敗北ではないのか。

 

現在Xには、イランのミサイルが雨のようにイスラエルのテルアビブに降り注ぐ映像が、無数にアップされている。それら映像の中で、アイアンドームはほとんど機能していない。但し、これらの映像はAI(grok)がことごとくフェイクだと判定している。従って、それら映像の真偽を私が判断することはできない。しかし、イスラエル国内でひっきりなしに避難警報が鳴り響いていることは、マスコミも報道しており、この点は確実だと思われる。そこに、米国やイスラエルの側の迎撃ミサイル不足という情報を加味して考えれば、既に、イスラエル国内で相当程度の被害が出ているであろうことは、容易に想像できる。また、イスラエル最大の弱点は、国土が狭いことではないか。同国の国土面積は、大体、日本の四国と同じ位である。イランは、その狭い国土を集中して攻めれば良いことになる。なお、イスラエルは自国の死亡者数を公式には発表していない。

 

イスラエルが敗北する可能性がある、というのは私の個人的な見方である。但し、追い詰められたイスラエルが核兵器を使用するリスクがあると指摘する専門家はいる。してみると、私の見方が必ずしも的はずれとは言い切れないのではないか。イランが必死なら、イスラエルも必死なのだ。そして、どのような結果になろうと、トランプと米国に何らかの責任があることは言うまでもない。