文化認識論

(世界を記述する。Since July 2016)

ブルーの相棒

一昨日から本日に掛けて、2泊3日で房総半島(千葉県)の南端に行ってきた。 もうお酒を飲むことは諦めざるを得ないようだ。ブルーの相棒だけが、今の私の励みとなっている。 ブルーの相棒 昨日は嵐のような天候だったが、初日と今日は天候に恵まれた。 野島…

14日目の断酒生活

大腸ポリープを切除した関係上、私は、医者から飲酒を禁じられたのである。この禁酒は、9日間続いた。この期間については、「禁酒期間」と言おう。9日も酒を飲まずにいると、流石に体調は良くなる。胃酸の逆流による胸の痛みも発生しなかった。そこで私は、…

ブルーのスイフト・スポーツ

いくつになっても、新たにクルマを手に入れるのは嬉しいことだ。ここのところ、病気続きだった私だが、今日は久しぶりに笑みがこぼれた。 私自身が老いぼれてきたので、せめてクルマだけでもと思い、少し派手な色を選んだ。 スピーディー・ブルー・メタリック

脱権力としてのアナーキズム

2月8日に大腸ポリープの切除を受けた訳だが、その後、女医は私にこう言ったのだった。 女医・・・今後1週間、お酒は控えてください。それから、熱いお風呂もダメです。 煙草はどうなのだろう。そうは思ったのだが、どうせダメと言うに決まっているので、私は…

大腸ポリープの切除

実は私、昨日、大きな病院へ行き、大腸ポリープを切除してもらったのである。年始から始まった私の病院通いがいつ終わるのか、それはまだ分からないが、とりあえず憂鬱の種が1つ消えたことは確かだ。事の顛末をここに報告したい。 昨年の12月25日に突然発症…

胸の痛み(その5) 胃酸逆流日誌

昨年の末頃に始まった、耐えがたい胸の痛み。どうやら私が罹患しているこの病の正式名称は、食道裂孔(れっこう)ヘルニアと言うらしい。食道と胃の間には、胃酸が逆流しないように、弁のような働きをする括約筋がある。正確には下部食道括約筋と言う。この…

胸の痛み(その4) 逆流性食道炎

年末年始の混雑も終わっているだろうと思って、私は、1月12日に床屋へと出掛けた。午前中に行くと、それでも3人の先客がいた。私は午後に出直すことにし、近所のラーメン屋で生ビールを1杯飲み、味噌ラーメンを食べた。 午後になって再び床屋を訪れた訳だが…

胸の痛み(その3) 初めての胃カメラ

その病院はホームページを開設していたので、私は胃カメラを飲む前の晩、すなわち8日の晩、それを入念にチェックした。従来、胃カメラは口からチューブを挿入していたのだが、最近は、鼻から挿入する方法が確立されているとのこと。そしてこの病院は、鼻から…

胸の痛み(その2) 胃酸逆流

年が明けても、胸の痛みが消えることはなかった。継続的に痛むのではない。1日に1回、30分~50分程度、痛みが続く。それが過ぎてしまえば、何の支障もないのである。それは発作と呼ぶに相応しい現象だった。 元来、私は医者嫌い、病院嫌いなのである。理由は…

胸の痛み (その1) 突然の発症

実は私、昨年の暮れ頃から、とても酷い目にあっているのだ。クリスマスの晩のことだった。イブではなくて、25日の晩だったと記憶している。突然、胸が痛み出したのである。胸の中心部が形容のしがたい痛みに襲われたのである。どれ位痛かったかと言うと、そ…

無為の人

どうやら私は、ウクライナ戦争が始まってから、憂鬱な気分に覆われているのだ。そして、イスラエルによるパレスチナへの侵攻が続いた。これはもう、ジェノサイドと言う他はない。パレスチナの人々は狭いガザ地区に閉じ込められていて、そこへイスラエルから…

虚脱感と共に過ごす日々

大分涼しくなってきたが、一向に意欲というものが湧いて来ない。ということは、私の“ヤル気”が消失した原因は、夏バテではなかったのである。前回、原稿をアップしてから、早くも1か月が経過してしまった。私の精神状態が危機に瀕しているのかという問題は別…

構造と自由(その12) まとめ

前回の原稿をアップしてから、3週間以上が経過してしまった。その間、私の思考が停止していた訳ではないのだが、とにかく、何もする気が起こらなかったのである。もしかすると、老人性のうつ病ではないのか。そう思って、先日、散髪に出かけた際、試しに言っ…

構造と自由(その11) 権力とは何か

権力とは、他者の意思に反して、当該他者を拘束し、支配しようとする力のことである。権力は、個人的なレベル、中間集団のレベル、国家のレベルにおいて、それぞれ存在する。権力の主要な構成要素は、暴力(軍事力)、経済力、思想(統制力)の3つである。 …

構造と自由(その10) 米国の凋落が意味すること

最初に、米国の権力構造について、所感を述べておきたい。米国は、世界一の軍事大国であり、世界最強の軍部を保有している。そして、米軍は兵器の製造会社によって支えられている。米軍と兵器製造会社は密接な関係を持っていて、米国の政治を動かすだけの力…

構造と自由(その9) 日本の権力構造

上の図に従って考えれば、権力の構造を説明することができる。まず、「知」があって、「知」が権力を生み出す。権力を生み出す主な「知」は、科学、宗教、その他の思想などを挙げることができる。そうやって生み出された国家レベルの権力は、軍事力、経済力…

構造と自由(その8) 構造の内側

上の図を見ていると、様々な発見がある。例えば、「依存者」について。依存者を規定している両極は権力と身体だ。暴走族や暴力団員は、この領域で生きているに違いない。彼らは権力そのものを否定したりはしない。あくまでも自らの身体を権力に服従させるの…

構造と自由(その7) 哲学の領域

上の図において指し示したように、哲学を形作る1つの極は「知」であり、もう一方の極は主体なのだと思う。奇しくもこの2つの極について、哲学の始祖であるソクラテスは意見を表明している。「知」について、ソクラテスは「不知の自覚」を持てと述べた。こ…

構造と自由(その6) 芸術と美

前回の原稿で、私は、芸術を再定義することが必要だと述べた。では、どのように再定義すべきなのか。今回は、そのことについて述べてみたい。 西洋と東洋とでは、異なる歴史的な背景を持っている。それは芸術についても言えるだろう。まず、簡単に西洋に対す…

構造と自由(その5) 芸術の使命

無文字社会においては、いや現代日本社会においても、その底流には原始宗教が息づいている。そして、原始宗教を構成する3大要素は、呪術、祭祀、神話である。やがて文字が普及し、これら3つの要素も発展を遂げ、今日的な意味での宗教が生まれたに違いない。…

構造と自由(その4) 権力と身体

権力とは何か。そう考えると難しい。しかし、権力が何らかの「知」を背景に持っていると考えれば、「知」の類型に従って、権力の類型を推し測ることが可能となる。そして、「知」には身体と親和的な関係を持つもの、反対に身体と対立するものがある。また、…

構造と自由(その3) 「知」から権力へ

人口密度が高まると、食料不足が発生する。人間同士の距離も近づくので、否が応でも、もめごと、争いごとが発生する。そのような紛争を解決する手段の1つとして、武力が誕生したのだと思う。そして、その武力をいかに効率的に使用するか、いかに勝負に勝つか…

構造と自由(その2) 身体から「知」へ

このブログでは、かねてより次の図を掲載してきた。 権力 | 身体 ――――|―――― 「知」 | 主体 しかしながら、この図だけでは語り尽くせない事柄がある。変更を加え、書き直す日々が続いたが、ようやく次の改定版に辿り着いた。 「構造と自由」と題した本稿の…

構造と自由(その1) はじめに

近ごろ、ミステリーとかサスペンスと呼ばれるテレビドラマを見ながら、晩酌をするのが習慣になった。最近この手の番組は、あまり流行っていないらしいが、BSで再放送をやっているので、それらを録画して見ている。「温泉若女将の殺人推理」とか「駅弁刑事(…

秩序の正体

ここに言う「身体」とは、人間生活の中核をなすものであって、健康や性に関わる身体技術や食文化などの生活技術を含むものとしよう。また、生活することを人生の基本とする人々を指す。これは、人類史における最古の領域だとも言える。 やがて、身体を否定す…

今日は、哲学の日

2422年前の今日、ソクラテスは毒杯を飲み干して、その命を絶った。ソクラテスの思想を称え、この日は哲学の日と定められている。 身体より、魂を! イノベーションより、持続可能性を! バーチャルより、リアルを! 秩序より、多様性を! 依存より、自立を!…

イノベーションの終焉

それがいつの頃から始まったのか、私は知らない。多分、その答えは資本論に書いてあるのだろう。 資本家が出資して、会社を作った。会社は多くの労働者を雇用し、何かを製造し始める。会社が製造したものを消費者が購入する。しかし、そのためには消費者があ…

時代が動くとき

権力 | 身体 ――――|―――― 「知」 | 主体 上の図を眺めていると、これによって過去の思想家たちのポジションをある程度、理解することが可能だということに気づく。 まず、トマス・ホッブズ(1588-1679)。ホッブズは、人間には自然権、すなわち生きる権利…

権力についての試論

ボールペンで書いた一見シンプルなこの図をデスクマットの下に置いて、私は毎日、それを眺めている。 権力 | 身体 ――――|―――― 「知」 | 主体 人間の文明を構成要素に分解すると、上の図における4つの要素に還元されるのではないか。そして、文明が大きく…

童話「桃太郎」における構造

どうやら、私たちが生きているこの世界には、構造がある。哲学の世界においても構造主義が一時期流行ったようだが、やがてそれは衰退した。その理由は意外と単純で、構造が判明したからと言って、それではどうすればいいのか、という問いに答えを提供できな…